このページでは,子どもの貧困問題に関連する時々の気になるデータを取り上げます。
毎年恒例の
厚労省人口動態統計の令和元年の年間を通じての速報値が出ました。
各所でも報道されていますが,1番の注目点は,何と言っても出生数ですね。100万人はおろか,ついに90万人を割り込みました。一年間を通じての人口の自然増減も51万人を超え,よく鳥取県一県全体が無くなったなどと形容されますが,深刻です。
その第一の原因が,
婚姻率の減少にあることは,生涯独身者の割合の近年の上昇に現れていますが,意識調査をみる限り,少なくとも,日本では,
結婚をしたくないという人が増えている訳ではないので,やはり,
この間の日本の貧困化がストレートに結婚できない男女を増やしてしまったのだと理解する他はないということになります。
日本財団が毎年行なっている18歳意識調査です。第20回目となる今回は,社会や国に対する意識調査です。
①自分を大人だと思う,②自分は責任ある社会の一員だと思う,③将来の夢を持っている,④自分で国や社会を変えられると思う,⑤自分の国に解決したい社会課題がある,⑥解決したい社会課題について家族や友人など周りの人と積極的に議論している,という各設問について,日本は,いずれの設問についても,調査対象となった9か国の中で断トツの最下位でした。
これはとても深刻な状況ですね。
文部科学省初等中等教育局児童生徒課が毎年行なっている「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」の平成30年度の結果が公表されました。
この中では,(1)自殺者数に関するデータと,(2)不登校の生徒数がニュースになっています。
まず,(1)自殺者数については,全体の自殺者数が減少している中,前年の平成29年度に250名だった小中高校生の自殺者数が平成30年度に332名と高校生を中心に激増していることが気がかりです《126頁》。
また,(2)不登校の生徒数も,全児童生徒数が減っている中,前年度144,031人から164,528人へと増加し,増加率も7.7%から14.2%へと急増しています《70頁》。